●山陰シーバスフィールドの近況

 私の住む山陰地方も日中の気温が上昇し、雪を被っていた大山の山頂付近も山肌が見え、やっと春らしくなった。今年の日本海側の各河川は全体的にサクラマスが好調のようで、米子市を流れる日野川も同様に好調で、3月1日の解禁から美しい銀鱗と出合ったアングラーが多いようだ。
 オリンピックが開催される年はサクラが良く釣れるというジンクスがあるが、まさにそれにはまっている感じだ。私はというと2月に九頭竜川でノーフィッシュ、ホームリバーの日野川でも未だチェイスもないような状態が続いている。川が好調なら海もと期待してしまうところだが、そうはいかないのが自然というもの。島根半島のロックフィッシュといえば代表的なのがメバルであるが、近年、藻の生育状況が悪いのが影響してかサイズ、数ともに出ていない。境水道のクロソイもピンポイントで大型は出てたもののメジャーポイントでもあまり釣れていないようだ。

 肝心なシーバスは現在、汽水湖への遡上を控えた群れが美保湾から境水道河口周辺を回遊している状態で、境水道河口付近でタイミングさえ合えば小型〜中型サイズの数が釣れている。明け方に良く釣れるようだが、早起きの苦手な私が行ったころには既に終了している常だ(笑)。シーバスは中海にもある程度入ってきているようだが、絶対数が少ないため釣果を得るのは難しい状況。4月に入れば汽水湖でバチ抜けが始まるので、それを狙って大きな群れが入ってきてシャローエリアで毎晩のように数釣りが楽しめるだろう。

 フィールドの近況はここまでにして、今回はこれから突入するシーバス春のベストシーズンを前に、一本のシーバスロッドを紹介したいと思う。


●パームスのNEWサーフスター/SSS-103SP・インプレッション

 みなさんが釣具店に展示されているロッドの中から一本を選び購入する際、釣具店で展示してあるロッドのグリップのみを握ってティップを軽く振り、手でギューっと曲げたりしただけで購入を決断しなければならないと思う。実際にそのロッドにリールをセットしフィールドで使用してみなければロッドの良し悪しの判断なんてつかないのに・・・。
そんな現実をふまえて、私はロッドを皆さん紹介するということに非常に大きな責任があると考えている。今回のロッドは、昨年の秋から私が実際にフィールドで使い込んでみて、本当に良いロッドだと感じたので私の使用感を含めて紹介させていただくことにした。

 そのロッドとはパームスのNEWサーフスター・SSS-103SPという10ft3inchのシーバスロッドだ。なぜ、この時期に10ftクラスなの? と思うかもしれないが、春シーズンには意外と活躍してくれ重宝するのがこのクラスのロッドだと私は思う。当然、春のビッグイベントであるバチ抜けには以前紹介したサーフスター83SPが大活躍してくれるが・・・。
 では、春シーズンにどんな場面で10ftクラスが重宝するのか幾つか例をあげて簡単に解説したいと思う。



@フィールドの近況で話したが、境水道河口周辺など水深があり、潮流が早いエリアでベイトを追い回遊するシーバスを狙う場合。

 このような場所で重要となるのが広範囲に全レンジを探るのが釣果の近道である。必然的に選択するルアーはウエイトがあり、飛距離が出せる1オンス超のメタルジグ、ジグミノー、ソリッドバイブなどになってくるはず。このヘヴィーウエイトをしっかり乗せられるロッドパワーと、遠投を可能にするレングスがロッドに求められる。

A稚鮎、シロウオ、イワシなど様々なベイトが集まる大河川河口サーフエリアでのゲーム。
 
 春の河口サーフには様々なベイトが集まるのは周知のとおり、ここでも飛距離による広域サーチが鍵である。波が小さければ8ftクラスのロッドでも釣果は出せるが、波が高い場合には当然長いロッドが重宝する。

Bコノシロなど大きなベイトを補食しているシーバスを狙う場合。

 汽水湖の水温上昇に伴いオダエビ(アミ類)が遡上し、それらを狙うコノシロなどのベイトも遡上してくる。アミやバチを直接補食しているシーバスを狙うのならライトクラスが扱いやすいが、このパターンで狙うのはアミ類についたコノシロなどを狙うシーバス。このとき使用するルアーは、ボリュームがありウォブリング系アクションで強い波動でアピールできるミノーが有効であり、これら大きなミノーを狙った場所へ確実に送り込めるロッドが必要となる。特に春シーズン魚類に偏食しているシーバスはモンスター級であることが多いので、モンスターであっても短時間で寄せられるロッドのパワーも当然必要となる。

 以上の様々な状況から、10ftクラスのロッドの優位性が少しでも分かっていただけただろうか。


●シーバスアングラーを魅了するハイパフォーマンスロッド



 次にStrategic Fine Spinning Models/サーフスター/SSS−103SPのスペックと特徴を解説しよう。

■全長:10ft3in 2pc ■重量:186g ■適合ルアーウエイト:12〜30g 
■適合ライン:6〜20lb(PE0.6〜2号) ■ガイド:オリジナルNEWコンセプトガイドシステム(チタン製)
■MNSTトップガイド #1・2LDBSGガイド

 パームスのカタログには「大規模河川からサーフまでをこなす懐の深さが魅力のモデル」と紹介されている。このことからも分かるように103SPはロングキャスティング性能に長けた仕上がりになっており、テーパーはファストとレギュラーの中間あたりの、いわゆるレギュラーファストといった感じで、ブランクも他メーカーの同クラスよりもやや細めだがシャキッと芯があり、ティップ部は思いの外繊細でベリーからバットにかけて強い粘りがある。
 キャスト性能も前モデルよりも幾分高められており、7割位の力で十分な飛距離を出すことが可能だ。私が特に気に入ったのは、グリップ部分の長さとリールシートのバランスの良さで、ダイワ3000番リールをセットして握った時に、太すぎず細すぎず手に馴染むところだ。実際に長時間の回遊待ちでキャスト&リトリーブを繰り返したが持ち重りなどのストレスを感じることはなく、ワンクラス下のロッドの軽快な使用感が得られた。ガイドもSPシリーズ特徴でもあるオリジナルセッティングで、トップガイドにMNST、#1・2LDBSGガイドがセッティングされており、PEラインを使用時のガイド絡みもほとんどどなくラインにも優しい(ナイロンライン使用にも対応している)。
 また、キャスト適応ルアーにあっても9cmクラス〜15cm超のミノーまで幅は広く対応し、単に投げられるだけでなく、それぞれのポテンシャルを十分に引き出すことも可能だ。デュオルアーならシーバス用にリリースされている物の全てをカバーすることができるだろう。
 昨年の秋から、実際に多くのシーバスをこのロッドでキャッチして感じたのは、単にシーバスを捕るための棒ではなく、シーバスゲームを楽しむための道具であるということだ。わかりやすく言えばパワーは弱すぎることなく強すぎない、フッキングからファイトにおいてもアングラーの手動操作が必要な部分があえて組み込まれているということ。

 最近、他のメーカーから発売されているロッドは10万円近い高額な物も多く発売されているが、サーフスターシリーズは4万円前後の価格設定となっている。高額なロッド=最高のロッドではなく、ロッドと自分のフィーリングを一番大切にしていただきたい。そういった意味においてもサーフスター103SPは、使い手を選ばず初心者から上級者までも納得させる高いパフォーマンスを持ったシーバスロッドであると思う。シーバスゲームをさらに楽しみたい方に、このロッドはマジでおすすめですよ!

 >>アングラーズ・リパブリック  パームス/NEWサーフスター



 

桜前線のように、温暖地域より遅れ気味の山陰春シーバス

 
 

デュオルアーと相性のいいサーフスター

 
 

ロングフィートの特長を生かし他ゲーム展開が楽しめる

 
 

タイドバイブを丸呑みにしたシーバス

 
 

ジョイントはノンペイントフェルール

 
 

バイト&ヒットも強い粘りで問題なし

 
 

ランディングまで安心したファイトが楽しめる

 
 

タイドミノーリップレスにランカークラスが!

 

■浜田 恭/プロフィール
GENCO契約デュオモニター
シーバスはもとよりSWゲーム全般、そしてサクラマスをはじめとするトラウトゲームでも実績を残す、山陰のエキスパートアングラー

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